慢性病とC線維
神経にはこのような種類があります
慢性病と神経(PDF)
神経線維

神経線維は、神経細胞の細胞体から延びる細長い突起で、神経細胞の軸索です。
神経線維は活動電位の伝導に加え、神経終末と細胞体との間の物質交換に役立っています。
肉眼的に見える「神経」は、神経線維の束(神経線維束)とその周囲の結合組織からなっています。
神経線維の分類
末梢神経の神経繊維は髄鞘の有無(有髄、無髄)、直径、伝導速度等で分類されます。
下表で判る通り、有髄線維と無髄線維では有髄線維が、同じ種類の線維間では直径が大きい方が伝導速度が速い。
前者は跳躍伝導、後者は電気緊張電位の広がりの違いによります。一般に、骨格筋運動と付随する固有感覚、部位のはっきりした皮膚感覚は伝導速度の速い線維を、交感神経活動や鈍痛などは伝導速度の遅い線維を利用して伝えられます。
| 分類 | 直径(μm) | 髄鞘 | 速度(m/秒) | 機能 |
|---|---|---|---|---|
| Aα | 12-20 | 有 | 70-120 | 骨格筋や腱からの感覚、骨格筋の運動、運動神経 |
| Aβ | 5-12 | 有 | 30-70 | 皮膚の触覚、圧覚 |
| Aγ | 3-6 | 有 | 15-30 | 筋紡錘の錘内筋運動 |
| Aδ | 2-5 | 有 | 12-30 | 部位が比較的明瞭な皮膚の温痛覚、痛覚、触覚 |
| B | <3 | 有 | 3-15 | 自律神経交感、神経の節前線維 |
| C | 0.4 | 無 | 1.2 - 0.5-2 | 交感神経の節後線維、皮膚の痛覚、反射、嗅覚 |
A,B線維

髄鞘をもつ神経細胞
C線維

髄鞘をもたない神経細胞
慢性病とC線維

上の図のようにC線維は慢性病と深くかかわっています。刺激を受けるとC線維から脊髄後角へ視床髄板内核へと伝達されます。またC線維から軸索反射として末梢終末からP物質やCGRPが放出され、これらは付近の血管や白血球などに働き、様々な変化を引き起こします。さらに溢れ出た刺激伝達物質は交感神経に影響を及ぼします。
A.軸索反射による神経性炎症
- 軸索反射とは、反射経路が1次求心性神経の軸索のみで生じる反射です。
- 侵害受容器で発生した興奮は、脊髄終末部に伝わるだけではなく、軸索分岐部から他の分枝にも逆行性に伝わり、末梢終末からP物質やCGRPが放出され、これらは付近の血管や白血球などに働き、様々な変化を引き起こします。
- 細動脈 ー 血管拡張(←→血管作動物質)
- 細静脈 ー 血管透過性亢進→血漿タンパク出漏出→発痛物質(BK, セロトニン)の遊離
- 肥満細胞 → ヒスタミン放出→血管拡張
- 他の炎症細胞の活性化
これらがアレルギー、アトピー、喘息などの症状として現れます。
B.痛みの悪循環
- 何らかの原因により、交感神経系が過剰に反応し、緊張が持続します。
- 末梢血管が長期にわたって収縮すると、組織が低酸素・アシドーシス・栄養低下状態(ジストロフィー)となり、それがまた疼痛を生じ、新たな侵害刺激となって、悪循環となります。
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